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求職者等へのセクシュアルハラスメント 説明会 運営体制

会社説明会における求職者等へのセクシュアルハラスメント防止の運営体制

公開日 2026-09-27・更新日 2026-09-27

# 会社説明会における求職者等へのセクシュアルハラスメント防止の運営体制

会社説明会の運営担当者は、2026年10月1日の施行日以降、求職者等へのセクシュアルハラスメントの防止措置を義務として講じなければなりません。本記事では、説明会の企画・当日運営・事後対応の各段階で担当者が確認すべき体制の要点を整理します。

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求職者等へのセクシュアルハラスメントとは何か

求職者等へのセクシュアルハラスメントとは、事業主または事業主が雇用する労働者が、採用選考の過程で接触する求職者や、インターンシップ参加者などに対して行う性的な言動であって、当該求職者等の就職活動・採用選考に関する環境を害するものを指します。

根拠法令は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)第13条(改正後)であり、具体的な防止措置の内容は厚生労働省告示第52号「求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止指針」に定められています。 https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662589.pdf(2026年9月時点)

e-Gov 男女雇用機会均等法: https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000113(2026年9月時点)

対象は労働者1人以上を雇用するすべての事業主であり、企業規模による猶予や経過措置はありません。会社説明会を開催するすべての事業主が対象となります。

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なぜ説明会の運営体制が重要なのか

会社説明会は、求職者が初めて事業主と直接接触する場です。採用担当者や先輩社員が登壇・対応するため、意図せず性的な言動が生じるリスクがあります。また、説明会後の個別相談や懇親会形式のイベントでは、非公式な場でのやり取りが増えるため、リスクはさらに高まります。

求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止指針は、事業主が講ずべき措置として、方針の明確化・周知、相談体制の整備、事後の適切な対応などを定めています。これらは任意の取組ではなく義務です。説明会という具体的な場面に落とし込んだ運営体制を整備することが、法令対応の実質的な出発点となります。

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説明会前に整備すべき体制

防止方針の策定と周知

事業主は、求職者等へのセクシュアルハラスメントを許容しないという方針を明確にし、採用に関わるすべての担当者に周知する必要があります。説明会の運営マニュアルや担当者向けの事前ブリーフィング資料に、この方針を明記することが実務上の第一歩です。

方針には少なくとも次の内容を含めることが求められます。

  • 求職者等へのセクシュアルハラスメントを行ってはならないという明確な禁止の意思表示
  • 違反した場合には就業規則等に基づき厳正に対処するという姿勢
  • 求職者等が相談しやすい窓口の存在

規程の整備については、カスハラシールドのひな形ページで参考資料を確認できます。

担当者への事前研修

説明会に登壇・対応する採用担当者、人事スタッフ、先輩社員(社員登壇者)に対して、事前に研修を実施することが求められます。研修の内容としては以下が考えられます。

  • 求職者等へのセクシュアルハラスメントの定義と具体的な行為例
  • 説明会・個別面談・懇親会などの場面ごとのリスク
  • 問題が生じた場合の報告・相談の手順

研修は外部委託でも内製でも構いませんが、実施記録を残しておくことが事後の対応において重要です。

相談窓口の設置と求職者への告知

求職者等が相談できる窓口を設置し、その存在を説明会の案内資料や当日の配布物に明記します。窓口は社内の人事部門でも、外部の相談機関でも構いませんが、求職者等が実際にアクセスできる形で案内することが必要です。

窓口の連絡先(メールアドレス、電話番号など)を説明会の案内ページや当日配布の資料に掲載することで、求職者等が問題を認識した際に相談しやすい環境を整えます。

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説明会当日の運営上の留意点

登壇者・対応者の行動基準の確認

当日の朝礼やブリーフィングで、登壇者・対応者全員に行動基準を再確認します。具体的には以下の点を確認します。

  • 外見・容姿・性別に関するコメントをしない
  • 個人的な連絡先の交換を求めない
  • 個別相談の場では必ず複数名で対応するか、記録を残す
  • 懇親会形式のイベントでは飲酒を強要しない、身体的接触をしない

これらは口頭確認だけでなく、チェックリスト形式で記録に残すことが望ましい実務慣行です。

会場レイアウトと対応体制

個別相談コーナーや面談スペースは、他の参加者や運営スタッフから視認できる場所に設置します。密室や人目につかない場所での個別対応は、問題が生じた際の事実確認を困難にするため避けます。

複数の担当者が会場内を巡回し、求職者等が困った様子を見せていないか確認する体制を設けることも有効です。

求職者等からの相談への即時対応

当日、求職者等から相談や申し出があった場合には、その場で対応できる責任者を明確にしておきます。責任者は相談内容を記録し、事後の対応につなげます。その場での軽率な判断や、相談者を傷つける言動(「気にしすぎでは」など)は避けます。

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説明会後の対応体制

事後相談の受付と記録

説明会終了後も、求職者等が相談できる期間と窓口を設けます。説明会当日に問題を認識できなかった求職者等が、後日相談してくることがあるためです。相談を受けた場合は、内容・日時・対応者を記録します。

事実確認と再発防止

相談があった場合、事業主は速やかに事実確認を行い、必要に応じて行為者への指導・処分、被害を受けた求職者等へのフォローを行います。事実確認の結果と対応内容を記録として保存し、再発防止策を検討します。

対応が不十分と判断された場合、行政から報告を求められることがあります。虚偽の報告や報告の拒否は過料20万円以下の対象となります。また、勧告に従わない場合は企業名公表の対象となり得ます(男女雇用機会均等法改正後第42条第2項に基づく)。

運営体制の見直し

説明会ごとに運営体制を振り返り、問題が生じた場合はもちろん、問題がなかった場合でも改善点を記録します。次回の説明会に向けて担当者研修の内容や会場設計を見直すサイクルを設けることが、継続的な体制整備につながります。

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複数会場・オンライン説明会への対応

近年は複数会場での同時開催やオンライン形式の説明会も一般的です。これらの形式でも求職者等へのセクシュアルハラスメントの防止義務は同様に適用されます。

オンライン説明会では、チャット機能や個別ブレイクアウトルームでの不適切な言動が問題となり得ます。運営担当者はチャットのモニタリング体制を設け、個別ルームでの対応には複数名が参加するか、録画・記録を残す運用を検討します。

複数会場の場合は、各会場の責任者に防止方針と対応手順を事前に共有し、本部との連絡体制を明確にします。

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体制整備の全体像を確認するには

説明会の運営体制は、事業主全体の求職者等へのセクシュアルハラスメント防止体制の一部です。採用プロセス全体を通じた体制の初期整備を始めるにあたっては、カスハラシールドのガイドページで全体像を確認できます。また、自社の対応状況を点検したい場合は診断ページもご活用ください。

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よくある質問

説明会に登壇する先輩社員も防止措置の対象になりますか?

はい、対象となります。求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止指針は、事業主が雇用する労働者による行為も対象としています。先輩社員が登壇・対応する場合も、事業主は事前研修の実施や行動基準の周知など、必要な措置を講じる義務があります。

説明会後の懇親会形式のイベントも対象になりますか?

採用選考の過程で行われるイベントであれば、懇親会形式であっても求職者等へのセクシュアルハラスメントの防止義務の対象となります。非公式な場であっても、事業主が主催・関与するイベントでは同様の体制を整備する必要があります。

求職者等から相談があった場合、どこまで対応する義務がありますか?

求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止指針は、相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備を求めています。具体的には、相談内容の記録、事実確認、行為者への適切な対処、相談者へのフォローが含まれます。個別事案の対応については、専門家への相談を検討してください。

オンライン説明会でも同じ体制が必要ですか?

はい、オンライン形式でも防止義務は同様に適用されます。チャット機能や個別ルームでの不適切な言動が問題となり得るため、モニタリング体制や複数名対応など、オンライン形式に応じた運営体制を整備する必要があります。

施行日はいつですか?今すぐ対応が必要ですか?

求職者等へのセクシュアルハラスメントに関する主要部分の施行日は2026年10月1日です(2026年9月時点)。施行日以降は義務として適用されるため、施行前に体制の初期整備を始めることが重要です。規程の整備や担当者研修には一定の準備期間が必要なため、早期に着手することを推奨します。 --- 本記事は2026年9月時点の法令・告示に基づく一般情報であり、個別の法的助言・判断ではありません。具体的な対応については、弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。 参考一次資料(2026年9月時点) - 厚生労働省告示第52号(求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止指針): https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662589.pdf - e-Gov 男女雇用機会均等法: https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000113