カスハラシールドプランを見る
法令情報: 2026年7月時点

カスハラ対策 完全ガイド【2026年10月1日義務化対応】

全事業主に求められる措置を、一次資料、初期整備6項目、業種別の論点、実施証跡まで一続きで整理します。 本ガイドは初期整備を開始するための一般情報です。

法令情報: 2026年7月時点

1. 義務化の全体像

2026年10月1日から、企業規模による猶予なく、全事業主にカスタマーハラスメント防止措置が義務づけられます。 根拠は改正労働施策総合推進法です。求職者等へのセクシュアルハラスメント防止措置も同日に施行されますが、こちらの根拠は改正男女雇用機会均等法です。

カスハラ対策では、方針の明確化・周知、相談体制、事後の迅速かつ適切な対応、プライバシー保護と不利益取扱いの禁止に加え、特に悪質な事案への対応方針と体制を整えます。 正当な苦情のすべてがカスハラに当たるわけではありません。

法令情報: 2026年7月時点

2. 罰則の正確な理解

勧告に従わない場合は企業名公表の対象となり得る

措置義務違反それ自体に刑事罰が科されるという制度ではありません。行政上は助言・指導・勧告という段階があります。 未整備であれば直ちに自動公表される、という意味ではありません。

厚生労働省の新旧対照条文を確認する
法令情報: 2026年7月時点

3. やるべき初期整備6項目

ステップメールと診断で使う「未整備6項目」と同じ体系です。法令が指定する6個の固定様式ではなく、指針の措置を社内で進めるための実務上の整理です。

① 方針周知

カスタマーハラスメントを許容しないこと、従業員を守ること、正当な申入れには適切に応じることを基本方針として定め、管理職を含む従業員へ周知します。

② 相談体制

相談窓口、担当者、受付方法、緊急時の連絡先を決めます。相談者等のプライバシー保護と、相談や事実確認への協力を理由とする不利益取扱いの禁止も近接して周知します。

③ 対応フロー

受付、初動、事実確認、社内連携、顧客等への対応、警察・弁護士等との連携まで、誰が何をいつまでに行うかを決めます。特に悪質な事案への対応方針と権限も整理します。

④ 研修

従業員、管理職、相談窓口担当者の役割に合わせ、定義、正当な苦情との線引き、初動、報告先、記録方法を共有します。実施後は未受講者への対応も行います。

⑤ 証跡

方針や書式を保有していることと、社内で承認・周知・実施したことを分けて記録します。実施日、対象者、責任者、未対応事項、次回見直し日を残します。

⑥ 事後対応

事実関係を迅速かつ正確に確認し、被害を受けた従業員等への配慮、必要な対処、再発防止を検討します。事実が確認できなかった場合も、必要な再周知や運用改善を検討します。

法令情報: 2026年7月時点

4. 業種別の論点

同じ初期整備6項目でも、顧客接点、緊急性、訪問の有無、夜間対応によって具体化する内容が変わります。個別事案の対応可否は、自社の責任者と必要な有資格者を含む関係者で判断してください。

介護

利用者本人だけでなく家族・関係者との接点が多く、ケアの継続と職員保護を両立する視点が必要です。緊急時、夜間、訪問先での退避・応援要請と、ケアマネジャー等への連携経路を決めます。

医療

診療の緊急性や患者の状態に配慮しつつ、暴言・暴力時の職員保護と診療継続の判断を分けて整理します。警備、医事、診療部門、警察等への連携基準を明確にします。

小売

不特定多数との対面接点が多いため、現場での声かけ、責任者への交代、対応打切り、録画・記録の扱いを店舗単位で揃えます。アルバイトを含む全シフトへの周知も確認します。

飲食

酒類提供、混雑、予約・キャンセル、閉店時間帯などの場面別に初動を決めます。従業員が一人で抱え込まず、責任者への交代や退避を選べる運用にします。

コールセンター

長時間・反復の電話、人格否定、SNSへの波及を想定し、警告文言、対応時間、終話、再入電時の共有基準を定めます。録音・記録の利用目的と保管方法も周知します。

不動産管理

入居者、オーナー、近隣住民、協力会社など関係者が多く、訪問や時間外対応もあります。担当変更、複数名訪問、緊急連絡、契約関係者への報告範囲を事前に決めます。

法令情報: 2026年7月時点

5. テンプレート活用と実施証跡の残し方

書式を保有するだけでなく、誰が、いつ、何を承認・周知・実施し、何を見直すかを残します。次の7様式は法令指定の固定様式ではなく、初期整備と見直しの状況を社内で追うための汎用様式です。

梅には、最初に読む実施ガイド1点、中核Word書式7点、次の実施証跡7様式を合わせたWord全15点が含まれます。竹は梅の15点に研修・業種別教材8点を加えた全23点です。

  1. 1. 導入チェックリスト

    初期整備6項目の着手状況と残課題を確認します。

  2. 2. 責任者承認記録

    基本方針や運用ルールを誰がいつ承認したか残します。

  3. 3. 従業員周知記録

    周知日、対象者、方法、使用資料を残します。

  4. 4. 窓口担当者任命記録

    担当者、代替担当、役割、任命日を明確にします。

  5. 5. 研修受講記録

    受講者、実施日、教材、理解確認、未受講者対応を残します。

  6. 6. 年次見直し記録

    事案や制度変更を踏まえた確認結果と次回見直し日を残します。

  7. 7. 既存就業規則との整合確認票

    既存規程との重複・矛盾や、専門家へ確認する項目を整理します。

書式の土台は梅、研修と業種別初動まで準備するなら竹です。

法令情報: 2026年7月時点

6. 求職者等へのセクシュアルハラスメント対策

正式な対象は「求職者等へのセクシュアルハラスメント」です。採用面接・就職説明会だけでなく、従業員訪問、インターンシップ、教育実習・看護実習等、SNS等のオンラインを介した活動や通常の就業場所以外で行われる活動も含まれます。

方針と禁止事項、採用活動時の時間・場所・連絡手段のルール、求職者等が利用できる相談窓口、事実確認と事後対応、プライバシー保護を整えます。カスハラシールドで用いる正式な規程名は「求職者等セクシュアルハラスメント防止規程」です。

法令情報: 2026年7月時点

7. よくある質問

カスハラ対策はいつから義務になりますか?

2026年10月1日から、カスタマーハラスメント防止措置が事業主の義務になります。求職者等へのセクシュアルハラスメント防止措置も同日に施行されます。法令情報は2026年7月時点です。

中小企業や小規模事業者も対象ですか?

はい。企業規模による猶予はなく、全事業主が対象です。拠点数や従業員数に応じて、担当者、連絡手段、記録方法を自社で運用できる形に具体化します。法令情報は2026年7月時点です。

カスタマーハラスメントはどのように定義されますか?

顧客等の言動で、業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境を害するものです。3つの要素をすべて満たす必要があります。電話やSNS上の言動も含まれます。

対応しないと罰則がありますか?

措置義務違反それ自体に刑事罰が科されるという制度ではありません。行政上は助言・指導・勧告という段階があり、勧告に従わない場合は企業名公表の対象となり得る、とされています。自動的に公表されるという意味ではありません。

初期整備6項目を行えば法対応は完了しますか?

いいえ。6項目は方針周知、相談体制、対応フロー、研修、証跡、事後対応を実務上整理した体系です。自社の業務、既存規程、相談体制に合わせて編集・承認・周知・運用し、継続的に見直すための出発点です。

相談窓口は新しく設ける必要がありますか?

既存のハラスメント相談窓口を活用する方法もあります。誰が受け付け、どの範囲まで聞き取り、どこへ連携するかを定め、相談者へ利用方法を周知し、担当者が適切に対応できる体制を整えることが重要です。

研修は全従業員に同じ内容で行う必要がありますか?

全員へ共通方針と相談先を周知したうえで、現場担当者には初動、管理職には判断・被害者配慮、窓口担当者には聞き取りとプライバシー保護など、役割に応じて内容を分けると運用しやすくなります。

実施証跡7様式は法定の固定様式ですか?

いいえ。導入チェックリスト、責任者承認記録、従業員周知記録、窓口担当者任命記録、研修受講記録、年次見直し記録、既存就業規則との整合確認票は、自社の実施状況を確認し、見直しにつなげるための汎用様式です。

求職者等へのセクシュアルハラスメント対策はどこまでが対象ですか?

採用面接、就職説明会、従業員訪問、インターンシップ、教育実習・看護実習等が含まれ、SNS等のオンラインや通常の就業場所以外で行われる活動も対象になり得ます。正式な規程名は求職者等セクシュアルハラスメント防止規程です。

正当な苦情や申入れもカスハラになりますか?

いいえ。顧客等からの苦情のすべてがカスタマーハラスメントに該当するわけではありません。客観的に見て社会通念上許容される範囲の申入れには、内容を確認して適切に対応します。

社会保険労務士・消防設備点検業者の方は紹介・OEM提携のご案内もご覧ください。

自社の未整備項目から確認できます。

8問の簡易セルフチェックで、次に確認する項目を整理します。

1分で無料カスハラ対策診断

関連記事

コラム一覧を見る

免責: 本ページは2026年7月時点の一般情報であり、個別企業の法的評価、個別事案の判断、規程作成・就業規則改定・行政手続の代行を行うものではありません。